誰もが親しんできた物語「浦島太郎」を新たに現代版として大胆にアレンジ!
竜宮城、乙姫、玉手箱など元祖浦島の世界に、現代の子どもの日常を融合することで
新たな劇世界を生み出しました。
― 少年・浦島小太郎に起こる小学生最後の夏の奇跡 ―
ともだち、学校、いじめ、偏見、家族……彼を取り巻く環境。
そして、一匹のカメとの出会いにより小太郎の運命は大きく変わっていく。
笑いとユーモア、そして現代の子ども達へのメッセージの散りばめられた、
ちょっぴり切なく、そして愛おしくて温かい新ストーリー。
あらすじ
とある海辺の田舎町に浦島小太郎という少年がいた。
小太郎は浜辺でポツリと一人、海を眺めている。
そこへ、一風変わった青年が通りがかり嫌がる小太郎にしつこくつきまとう。
すると、亀吉という名のカメが現れ、青年から小太郎を助け出した。
「おい、お互い一人ぼっちだから、友達にならないか?」
亀吉と小太郎は意気投合し、一緒に遊ぶようになる。
しかし、小太郎は一つどうしても気がかりなことがあり、
心の底から楽しむことは出来なかった。
親友がいじめにあい、何も言わずにこの町からいなくなったこと…。
亀吉はそんな小太郎を元気づけようと、海の中の竜宮城へ連れていく……。