大童の語源を知ると意外な事実!敗戦間際の武士のざんばら髪のことらしい。
大童(おおわらわ)
昔は、元服すると、髪を結うことになっていました。それが成人したしるしだったのです。そして、子どもの間は、髪を垂らしていました。これを童髪(わらわがみ)といいました。
武士が戦などで大奮闘して、髻(もとどり)がとれたり、兜(かぶと)が脱げたりして、ざんばら髪になることを大童(おおわらわ)といいます。
大きなおかっぱ頭といったところでしょうか。
さて、師走を迎え、忙しい毎日、大童でがんばっていませんか。
そんな時、髪の毛を振り乱したものすごい形相の武士を想像してみてください。思わす、ふっと、我に返ることができるのではないでしょうか。刀は折れ、矢も尽き、思わす倒れそうな武士に自分を重ねてみてください。ちょっと、笑いがこみあげてきませんか。
武士が大童になるときは、たいてい敗戦が濃厚な時です。
「あいもせんば、こいもせんば、ああ、どぎゃんしゅうかにゃ!」と年の瀬に時間と格闘している大童の我が身、まさに敗戦濃厚!
敗戦間際の武将にならないように、余裕をもって、やがて来る年を、あれもしよう、これもしようとみんなで笑って楽しく迎えたいものです。
どうぞ、忙しさを相手に、玉砕しないでくださいね。
エイブルの木12月号「エイブルからこんにちは」より
館長 永池 守