佐賀県鹿島市の生涯学習センター「エイブル」は、
ホールの貸出し、設備レンタル、イベントなど随時開催している文化施設です。

館長コラム

ホーム > 新着情報 > 館長コラム > 丁寧(ていねい)

丁寧(ていねい)

丁寧の語源は、中国の打楽器のこと。危険を知らせるために打ち鳴らしたという。

丁寧(ていねい)

 丁寧は、昔、中国の軍隊でつかわれた銅製の打楽器で、一人一人の味方全員に注意を促したり、警戒を知らせたりするときに使われていたものなのだそうです。

 これが、なかなか全員に伝わらなかったので、何度も念には念を入れて鳴らしたことから、細かいところまで行き届いていることを、丁寧というようになりました。

 危険が身に迫っているのだから自然と丁寧になったのでしょう。

全員の安全に心を配って、一生懸命に打ち鳴らしている姿が目に浮かびます。

 今では、戦争や危険とも離れて、その心だけが今に伝わっているようです。いったい丁寧とは、どんな響きをしていたのか想像したくなりますね。

 この平和な令和の時代の丁寧の音は、きっと、ひとりひとりの胸の中で、それぞれの響きを奏でていることでしょう。

 人と人の絆が薄れ、人とつながるための電話やケータイやメールなどの悪用による不信感や不安感が増幅している昨今、まさに、安全・安心が大きく揺らいでいます。

今こそ、ひとりひとりが持っている丁寧の心の音を、勇気を出して、一人一人が響かせていけたらと思います。令和の年も、どうぞ平和であり続けますように!                   

                  エイブルの木 1月号「エイブルからこんにちは」より

                                   館長 永池 守

 

タグ:お知らせ