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絆(きずな)

絆 ~目に見えない心のつながり~ 見えるようにすればするほど、見えなくなるもの。心のつながりは、見えるものではなく感じるものなのでしょうか?

もとは、馬や犬、鷹などを木に結び付ける綱のことで、「木綱(きづな)」と書いていたのが、いつの間にか「きずな」になったようです。

漢字の「絆」という字も、つなぎとめるという意味の文字ですし、「情に絆(ほだ)される」というと、情にひかれて、束縛されるという意味ですから、かなり、手かせ足かせのイメージが強い言葉だったようです。

しかし、太い綱でしっかりと木に結び付けられている馬と、ほとんど結ばれていないのに、そばから離れない馬がいるとしたら、飼い主との心の絆は、どちらのほうが強いのでしょう。

最近の世の中、多くの企業では「見える化する」という名のもとに、データ化(数値化・映像化)、することが進んでいます。所謂ビッグデータの活用が盛んに行われ、効果も上がっています。しかし、人の行動まで数字でデータ化されては息苦しさを感じます。

日頃の行動やコミュニケーションの中で、「信頼する」という寛容な世界を一人一人が持っておかないと、自分で自分の首を絞めかねないような事になってしまいます。

心の絆、それは、目に見える形にしようとすればするほど、弱くなっていくのかもしれませんね。

私たちは、自由で寛容だからこそ、強い絆を結ぶことができるのではないでしょうか。

                 エイブルの木5月号「エイブルからこんにちは」より

                             エイブル館長  永池 守

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