孟母三遷(さんせん)の教え?
入試・入学シーズンが近づいてきました。新入生の親は、入学準備に忙しくなるころですね。
さて入学する小学校は学区制によって、あらかじめ居住する場所にある学校へ入学することが決まっています。(校区選択制もあり)
都会では、子どもをいい学校に入学させるために引っ越しも辞さないお母さんもあるようですが、およそ今までの歴史に残るお母さんの中で一番そのことに熱心だったお母さんは、中国の孟子のお母さんではないでしょうか。
紀元前四世紀、戦国時代の中国でのこと。後に偉大な学者となる孟子の一家は、最初は墓地のそばに住んでいましたが、幼い孟子が葬式のまねごとをするので、母はそれを嫌い、市場の近くに引っ越しました。ところが、今度は孟子が商人の駆け引きのまねをするようになったので、また引っ越します。
次の住まいは、学校のそば。孟子も学校で教えている礼儀作法や勉強をまねるようになったので、母は、これこそ教育に最適の場所だと考えて、もう引っ越すことはなかったということです。
ところで、私は、三遷だから、三度の引っ越しと思い込んでいましたが、よく考えると引っ越しは二回しかしていません。「孟母三遷の教え」は三つ違った場所に住んだという意味に捉えるべきなのでしょうね。いまさらですが!
エイブルの木2月号より