佐賀県鹿島市の生涯学習センター「エイブル」は、
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山の湧き水

山の湧き水

山に登って、途中で清水(しみず)がこんこんと湧き出ているのを見つけ、思わず立ち寄って手ですくって飲むことは、夏の山歩きの最高の楽しみの一つです。

それは、日本では当たり前のことのようですが、外国ではそうはいかないようです。

私が聞いたところでは、朝鮮半島、中国、インド、それからヨーロッパもアメリカ大陸も、第一に水が少ないし、あっても日本のように綺麗ではないようです。

自然に流れている水を人がすくって飲めるのは、この地球上で、スイス、ハワイ、ニュージーランド、それと日本ぐらいではということです。インドネシアやスリランカあたりでは、豊富な水はあるようですが残念ながらチョコレート色に濁っているそうです。

鹿島は多良山系の山裾に位置し大きな扇状地帯になっています。扇状地の扇端部分では多くの水が湧き出ています。地名にも「泉通り」と名前があるほどです。

「肥前鹿島は、自然鹿島」と言われるように、まさに山里川海の一連の流れを持った素晴らしい環境にあります。

水は、すべての命にとって不可欠なもの。当たり前のように思っている水の存在は、続く世代からの借り物であり、次の世代に大切に送り届けなくてはなりません。

                      エイブルの木6月号より  館長 永池 守