師走、忙しい忙しいと言いながらも、何かしら充実感をもって過ごしています。てんてこ、てんてこてんてこと軽妙なリズムに乗って舞う姿はいいものです。
年末の鹿島の行事は、十二月八日の祐徳稲荷神社の「お火たき」から賑やかに始まるように思っているのは私だけでしょうか。
年の瀬の十二月は仕事納めの月。この時期から一気に忘年会モードに突入。多い人で二回~三回の忘年会、次にクリスマス会と称して、また複数回の宴会をこなし、家庭では大掃除と忙殺されながらも家族で正月を迎える準備。まさにお祭りのように賑やかで、てんてこ舞いに過ぎていきます。
「てんてこ」とは、お囃子(はやし)で使う小太鼓の音のこと。
その音に合わせて舞う、軽妙な舞を天手古舞というそうです。
忙しくて天手古舞いしている自分を、外側から見てみると、ふと、気持ちがゆるむ気がします。
たとえ、振り回されているとしても、行動を起こしているのは自分の意思が働いているのです。自分が舞っているのです。
忙しい、忙しいと言いながらも、きっとそれなりに、充実感を抱いているのでしょうね。
どうせなら、うきうきするようなリズムに合わせて、テンテコ、テンテコと楽しく舞っていきましょうか。
どうぞ、一年の締めくくりの月を、賑やかで満ち足りた思いですごせますように。
エイブルの木12月号「エイブルからこんにちは」より
館長 永池 守