佐賀県鹿島市の生涯学習センター「エイブル」は、
ホールの貸出し、設備レンタル、イベントなど随時開催している文化施設です。

お知らせ

ホーム > お知らせ

お知らせ

黄金色の山吹~実らぬ花~

黄金色の山吹には、こんな言われがあるとは。

「七重八重、花は咲けども山吹の、実の一つだに無きぞ悲しき」・・・。

黄金色の山吹の花 ~実らぬ花~

名前の由来は、細い枝が風に揺られている様子を、山振(やまふき)といったのが語源だとか。

江戸時代は、山吹のお菓子(お茶)と言えば、菓子箱の底に小判をしのばせる賄賂のことでした。

でも、つい最近の話で、ある県の原発を巡っての時代劇まがいの大判小判を賄賂に使った事件があり、新聞やテレビを賑わせていました。まるで悪徳商人と悪代官の如くで、腹立たしいというか、滑稽というか、もう笑っちゃいますね。

さて、この山吹については、太田道灌のエピソードがあります。

室町時代の若き日の太田道灌が狩りの途中に雨に遭い、蓑(みの)を借りるべく、ある小屋に入ったところ若い女が何も言わず山吹の花一枝を差し出したので道灌は「花が欲しいのではない」と怒って帰宅。

後に、山吹には『七重八重花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞ悲しき(兼明親王)』の意が託されていたのだと教えられ無学を恥じ、歌道に精進したという有名な話があります。

つまり、「みのひとつだに」が、「蓑一つだに」と「実の一つだに」を掛けてある和歌だったのです。

実際に、山吹は、一重咲きと、八重咲きがありますが、八重咲の方には本当に実がならないそうです。

山吹には何の罪もありませんが、あこぎな賄賂は、やっぱり実らないのだなあと変に納得してしまいます。 

 

                 エイブルの木4月号「えいぶるからこんにちは」より

                                 館長  永池 守

≫ 続きを読む

館長コラム 2020/02/17エイブル
タグ:お知らせ

山吹~実らぬ花~

山吹は、古い時代から、大判小判の色になぞらえて賄賂に例えていました。

 

黄金色の山吹 ~実らぬ花~

山吹は春の季語で、名前の由来は、細い枝が風に揺られている様子を、山振(やまふき)といったのが語源だとか。

江戸時代は、山吹のお菓子(お茶)と言えば、菓子箱の底に小判をしのばせる賄賂のことでした。

しかし、つい最近の話で、ある県の原発を巡っての時代劇まがいの大判小判を賄賂に使った事件があり、新聞やテレビを賑わせていました。まるで悪徳商人と悪代官の如くで、腹立たしいというか、滑稽というか、もう笑っちゃいますね。

さて、この山吹については、室町時代後期の武将太田道灌のエピソードがあります。

若き日の太田道灌が狩りの途中に雨に遭い、蓑(みの)を借りるべく、ある小屋に入ったところ若い娘が何も言わず山吹の花一枝を差し出したので道灌は「花が欲しいのではない」と怒って帰宅。

後に、山吹には『七重八重花は咲けども山吹のみのひとつだになきぞ悲しき(兼明親王)』の意が託されていたのだと教えられ無学を恥じ、歌道に精進したという有名な話があります。

つまり、「みのひとつだに」が、「蓑一つだに」と「実の一つだに」を掛けてある和歌だったのです。

 

実際に、事典で調べてみると、山吹は、一重咲きと、八重咲きがあり、八重咲の方には本当に実がならないそうです。

実らぬ花とは、いと悲しき!

                    エイブルの木4月号「エイブルからこんにちは」

                                   館長 永池 守

≫ 続きを読む

館長コラム 2020/03/11エイブル
タグ:お知らせ

五月蠅

五月蠅と書いて「うるさい」まさに素晴らしい当て字だ。

五月蠅

 この字を当てて、「ウルサイ」と読ませるのには、大賛成である。蠅にとっては大迷惑かもしれないが・・・。

 いよいよ、このハエが所かまわず、飛び回る季節になってきた。

平気で人の顔にも止まる。それも濡れたものの上に止まっていた足で人様の顔に、無礼にも止まる。

とにかく活動が盛んになる五月のころの蠅は数も多くなり、動きも活発で、うるさいことこの上ない。まさに五月蠅のだ。

昭和五〇年代のある学校に勤めていたころ、蠅があまりに多いので、夏でも窓を閉めて給食を食べていた思い出がある。

しかし、教員にとっては、給食時間は、稼ぎ時。宿題やテストの採点、作文、漢字帳点検と蠅のことなど考える暇はない。窓を閉めては、汗でプリントが腕にくっつくので、ずっと閉めるわけにもいかない。

子どもたちの中には、何回かは追い払うが、蠅が食器に付こうがパンに付こうが、食べるほうが先になっていた。速く食べてしまって、遊びたい一心だったのだろう。

古くは「五月蠅」と書いて「サバエ」と読んだ。「さばえなすさわぐ舎人(トネリ)」(万葉集)とあるように「騒ぐ」のまくらことばとして使われていた。

まさに五月の蠅は古くからウルサイ騒がしいの代表だったようだ

                     エイブルの木5月号「エイブルからこんにちは」

                                 館長  永池 守

≫ 続きを読む

館長コラム 2020/03/17エイブル
タグ:お知らせ

ふ・る・さ・と

「ふるさと」は、心にどのように刻み込まれるのだろうか。

ふ・る・さ・と

道端の田んぼに、わずかに咲くレンゲ草を見て、♬「ひいらいた/ひいらいた/レンゲの花が/ひいらいた」と歌っていたころを思い出した。(恥ずかしいことに、この歌のレンゲの花は、蓮の花の蓮華と最近になって知った。レンゲ草は開いたり閉じたりしないのに!)  

あのころ、紅色のカーペットを敷きつめたように咲いていたレンゲ草を思い出す。

そこでは、女の子は、そのレンゲ草で首飾りや頭飾りを編むために、たくさんのレンゲ草を摘んでいたし、男の子は、手打ち野球といって、フワフワのボールを手で打って、走り、守ってその紅色のカーペットを踏みつけ夢中になって遊んでいた。

遊ぶ人数も多く、ゲームができた。田んぼは、遊び場だったのだ。

しかし、最近は、このレンゲ草もあまり見なくなったし、子どもも居なくなった。野山から、子どもがいなくなって久しい。

「ふるさと」とは、自分の足で踏みしめた大地ではないだろうか。自分の足で歩き、走り、動いて広げた、実感のある空間ではないだろうか。その意味からすると、今の子どもたちの「ふるさと」とは、どのような実感を持つのだろうか。

「うさぎ追いしかの山、こぶな釣りしかの川」のような実感は、無いのかもしれない。 

理屈でもなく仮想空間(バーチャル)でもない、生の実感がないと「ふるさと」が、ぼやける。 

                    エイブルの木6月号「エイブルからこんにちは」

                                  館長  永池 守

 

≫ 続きを読む

館長コラム 2020/03/17エイブル
タグ:お知らせ

5月12日(火)からのエイブル利用再開について

5月12日(火)からのエイブル利用再開について

5月12日(火)から、エイブルと鹿島市民図書館の利用を再開します。

★5月11日(月)は通常の休館日のため、5月12日(火)からの開館となります。

※ただし、新型コロナ感染状況により変更になる場合もありますので、決定しだいお知らせします。

鹿島市民図書館の開館時間は当分の間、9:30~17:00とさせていただきます。

★エイブルは通常通りの時間で開館いたします。

 

エイブルでは、以下のような新型コロナウイルス感染予防への取り組みと、お願いをしております。

詳しくは下記「新型コロナウイルス感染予防への取り組みとお願い」と、「施設利用人員と面積の目安・駐車場について」をご覧ください。ご理解・ご協力をお願いいたします。


【感染症予防対策への取り組み】
 ・施設内の空気を入れ替えるため、適宜、換気を実施しております。
 ・施設内の塩素消毒を実施しております。
 ・お客様と接するスタッフにつきましては、マスクを着用して案内・対応をさせていただいております。
 ・窓口・入り口付近などに消毒用アルコールを設置しております。


【ご来館のお客様へのご協力のお願い】
 ・マスクの着用をお願いいたします。
 ・風邪のような症状があるお客様は、ご来館をお控えくださいますようお願いいたします。
 ・こまめな手洗いにご協力をお願いします。
 ・館内各所には消毒用アルコールを設置しておりますので、消毒にご協力ください。
 ・3密の回避徹底をお願いいたします。(室内の換気。1人ずつ席を開ける等)
 ・大声での発声、歌唱や声援、接近した距離で会話等が想定されないこと。

★お電話による問い合わせは、下記の電話番号へご連絡ください。

 生涯学習センター・エイブル事務局 TEL0954-63-2138

≫ 続きを読む

新着情報 2020/05/10エイブル
タグ:お知らせ

6月からの感染予防対策(鹿島市の対応に準じる)

6月1日から鹿島市の新しい感染予防対策について変更されました。

≫ 続きを読む

新着情報 2020/05/31エイブル
タグ:お知らせ

憎たらしきもの

憎たらしきもの~夏になるとどこからともなくブーンと羽音を立ててやってくる蚊

憎たらしきもの

「ブーン」という羽音を立て近づいてくる。うとうとしていると、網戸をしているのに、どこからともなくやって来て、耳に羽音が飛び込んでくる。

眠気眼で、耳元付近の蚊を追い払うために手でピシャリと叩く。

またしばらくすると、「ブーン」という羽音。あー、またかと思い同じ仕草でピシャリ。

ボーッとしては蚊が取れるはずもなく横っ面を叩くだけ。

憎たらしきことこの上もない。

清少納言も憎たらしきものの一つに挙げているのが「蚊」である。

枕草子には、『ねぶたしと思ひて臥したるに、蚊の細声にわびしげに名のりて、顔のほどに飛びありく。羽風さへ、その身のほどにあるこそ、いとにくけれ。』と。誰しも同じ経験があるのではないだろうか。

さて、この蚊は、どこから湧いて出てくるのかは、今では、誰でもよく知っている。水たまりに蚊が卵を産み付け、ボウフラとなり、それが蚊となって湧いて出てくるということを。

しかし、平安時代は、どこかに蚊母鳥(ぶんぼちょう)という鳥がいて、それが口から蚊をまき散らすと考えていたようだ。

そして、「ブーン」という羽音を表すために、「蚊」という漢字には、「文(ぶん)」という字が使われている。

白川静の『常用字解』によると、羽音から作られた漢字(形声文字)で、「文」が付いたことが面白い。

                                                                              エイブルの木5月号「エイブルからこんにちは」

                                                 館長  永池 守

                    

 

≫ 続きを読む

館長コラム 2020/06/19エイブル
タグ:お知らせ

終了しました。『避難訓練コンサート』

終了しました。令和2年度 第1回えいぶる事業『避難訓練コンサート』

令和2年度 第1回えいぶる事業『避難訓練コンサート』終了しました。

台風が近づく中、県内でも初の試みでしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を施した上で、無事終了することができました。

ご協力いただいた、出演者、お客さま、ボランティア、日本赤十字社、鹿島市消防署の皆さまに厚く御礼申し上げます。

《避難訓練コンサート》とは、「もし公演中に災害が発生したら」という想定で、お客さまにも避難訓練に参加していただくコンサートです。

日本赤十字社の講師による防災セミナーの後、訓練を実施。終了後は最後まで演奏をお楽しみいただきます。

演奏は、佐賀市を拠点とする「アルモニア管弦楽団」のメンバーからなる弦楽四重奏です。

日 時:9月5日(土)開演14時(開場13時)

場 所:エイブルホール

 

佐藤 洋平 Youhei Satoh

日本赤十字社 佐賀県支部 事業推進課 事業推進係長。

平成28年4月「熊本地震」では、益城町などへ2度派遣され、避難所や災害対策本部等で救護活動を行う。

平成30年7月「西日本豪雨」では、広島県坂町へ1週間派遣され、避難所で救護活動を行う。

令和元年8月「佐賀豪雨」では、日赤の災害対策本部の一員として、医療救護班の派遣調整や救援物資の配送調整など本部運営を担当。
アルモニア管弦楽団
2002年に生まれた、佐賀県で活動をしているオーケストラ。北部九州5県から集まった優秀なアマチュアと、プロの音楽家で構成されています。「アルモニア」とはイタリア語で「調和」「統一」を意味します。
プログラム

①開演:挨拶・コンサートの説明

②防災セミナー

『自分のいのちは、自分で守る』

~災害への備えは、できていますか?~

 講師:日本赤十字社 佐藤 洋平

③アルモニア管弦楽団による演奏

④≪演奏中に地震・火災発生≫

~コンサート中断~

⑤避難

⑥休憩

⑦講評

⑧コンサート再開

16時10分     終演予定
予定曲目

•バッハ作曲 管弦楽組曲第3番よりアリア、ガヴォット

•ドボルジャーク作曲 ユーモレスク

•スタジオジブリ「となりのトトロ」より …ほか

※曲目は変更になる場合があります。予めご了承ください。
★新型コロナウイルス感染拡大防止のため、以下のご協力をお願いします。

・整理券と一緒に日本赤十字社による健康チェック表をお渡しします。またお名前と緊急連絡先を控えさせていただきます。

・チェック項目はチラシ裏、または下記ホームページをご覧ください。

・健康チェック表は入場時、整理券と共に受付に提出してください。

 全ての項目をクリアしないとご入場になれませんので、ご理解ください。

・お名前と緊急連絡先は、来場者から感染者が発生した場合、必要に応じて保健所などの公的機関へ情報提供させていただきます。

・警報発令や新型コロナウイルス感染拡大状況によってやむを得ず公演を中止または延期する場合がありますので、予めご了承ください。

・公演中止または延期の際は、緊急連絡先へのご連絡、ホームページなどでお知らせします。

公益社団法人全国公立文化施設協会「劇場、音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン」及び日本赤十字社の「赤十字講習・防災セミナー開催における留意事項」に基づく対応

◆お客さまへご協力のお願い

●社会的距離の確保、咳エチケットの徹底

●日本赤十字社の健康チェック表の記入・提出(チェック項目は下記の通り)

・以下の症状が無いこと/①⿐汁・⿐閉、②咽頭痛、③咳、④呼吸困難、⑤全⾝倦怠感、⑥味覚・嗅覚障害、⑦頭痛、⑧嘔気・嘔吐、⑨下痢、

・以下の条件を満たしていること/①体温測定の結果37.0度以下であること、②手指消毒、③マスク着用

 

当館の取り組み

●来場時に非接触型体温計での検温をさせていただきます。

●施設内の座席やひじ掛け、手すり等不特定多数が触れやすい場所の消毒、室内の換気を行っております。

●お客様と接するスタッフは、マスクを着用して対応させていただきます。

●館内窓口やホール入り口に消毒用アルコールを設置しております。ご利用ください。

≫ 続きを読む

エイブル事業 2020/07/19エイブル

一番通夜(とおや)と夏休み

鹿島市の琴路神社の夏祭り「一番通夜」が学校の夏休み最後の夜に行われている。子どもにとっては楽しくもあり、明日は学校という現実感で・・・。

一番通夜(とおや)と夏休み

 毎年八月三十一日、琴路神社で行われる夏祭り。

台風除けと豊作を祈願して、立春から二百十日の前夜に行われる。これを「一番通夜」と呼び、以降二百二十日を「二番通夜」、二百三十日を「三番通夜」として合計三回繰り返される。

地域の人々が順番に琴路神社に集まり、それぞれの地区に伝わる笛や太鼓・鉦などの浮立が披露される。浮立が夜を通して奉納されることから通夜と名がついた。

毎年八月の夜には、浮立の音が遠くから響いてきて、練習にいよいよ熱が入ってきたなと感じる。

子どもの頃の通夜は、夜でも遊べ、人も賑わい、提灯もちの小銭で露店での「くじ引き」など楽しいことがいっぱいあった。

よく覚えているのが「スルメとり」、スマートボールみたいなビー玉をバネで弾いて穴に入れると竹串のスルメが一本とか二本とか、一番多く取れる穴は一〇本がもらえた。

ある時、偶然にも五本がもらえる穴にビー玉が入った。「やったーおんちゃん!五本当たったー」と大声を上げ、自慢げにたいらげた。五本分のスルメのタレで、口の周りは真っ黒け。

でも一番通夜の帰り道は祭りの後の寂しさと明日からは学校という現実感でいつも気は重かった。

                   エイブルの木8月号「エイブルからこんにちは」

                               館長  永池 守

≫ 続きを読む

館長コラム 2020/07/21エイブル
タグ:お知らせ

ヨシレンナカ

「ヨシレンナカ」鹿島の古い方言。小さい頃はこの言葉でよく叱られた。

ヨシレンナカ!

私は、母から「ヨシレンナカことばっかいすっ。」と言って、よくしかられた。

物を壊したり人を泣かせたりケガさせたりするものだから、ほとほと困っていたのだろう。

ある時、祖母からは、耳を引っ張られて、近くの相手のうちまで連れていかれ、お詫びを言わされたこともあった。バット代わりに使っていた棒の端が、後ろにいたキャチャーの頭をかすって、頭から血が出てしまったのだ。

悪気はなかったのだが、つい夢中になって、失敗をしてしまうのだった。その時も、祖母からは「ヨシレンナカことばっかい、えってさりーて、して。ふうけもんが」と、ひどく叱られた。

あの頃は、この「ヨシレンナカ」は、何なのか、ずっと気になっていた。

最近この言葉が話題になり方言辞書で調べてみると『「得知れぬ」の転訛。「え〜ず」は、古語の用法で、「え」は、下に否定語を伴い、「〜出来ない」を表す呼応の副詞。「え」と「よ」は相互に使われ、「えしれん」「よしれん」とも言う。』とある。「余計なこと、悪いこと」という意味で、まさに私は、ヨシレンナカ子どもだったようだ。

母が他界して八年「ヨシレンナカコトバッカイ、エッテサリーテシオロ!」と、また叱られそうだ。

                   エイブルの木9月号「エイブルからこんにちは」

                               エイブル館長  永池 守

≫ 続きを読む

館長コラム 2020/08/21エイブル
タグ:お知らせ
 |